gashirasan's blog

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【衝撃】仮眠時間の真実

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どうも、gashirasan(@gashirasandfox) です。

前回、仮眠でパワーアップするのは本当?って記事で、パワーナップ、つまり仮眠をとることで眠気がかなり減るよ、って話をした。
※前回の記事はこちら。

www.styling-your-life.com

この時はどれくらいの時間仮眠をとれば良いか、についてスルーしたので、今回はその話をしてみよう。
一般的にパワーナップは 30分を越えるべきじゃない、とされてて、その理由はそれ以上眠り続けると深い眠りに達しちゃうから、と言われてるけど、果たしてそれだけの理由なのだろうか?
NASA の研究でも、仮眠時間は 26分、とされているけどなぜその時間なのか?

今回は、仮眠時間の真実について、出来る限り科学的根拠を示しながら紹介していこう。

長くなるから結論から先に言おう。
仮眠時間が長すぎると、病気やメタボのリスクが高まる。

 

 

仮眠時間が長すぎると心筋梗塞になりやすい?

11 の研究(前向きコホート研究*1)を統計的にまとめた研究(メタアナリシス*2)がある。
合計 151,588 人の人たちを対象にした結果から、次のようなことが分かったんだ(Yamada T、2015)。

長時間(1日に 60分以上)仮眠した場合、仮眠してない人たちと比べて..

  • 心血管疾患*3のリスクが 82% 増えた
  • 死亡リスクが 27% 増えた

わぉ、とってもリスク高くない?!
特に心血管疾患については仮眠してない人たちと比べて 2倍近いリスクがあるって。。
平日にこれだけ長時間の仮眠をとってる人は少ないと思うけど、休日に 60分以上の仮眠をとってる人はみんなさんの中にもちらほらいるんじゃないかな。
この結果を見ると仮眠時間を減らそうかな、って考えちゃうよね。

仮眠時間が長すぎると糖尿病になりやすい?

Yes。
これについては 2つの研究結果があるから、ひとつづつ取り上げてみよう。
まずひとつめ。
アジアと西洋の 288,883 人を対象としたいくつかの研究を統計的にまとめた研究がある。
この研究によると、長時間(1日に 60分以上)仮眠した場合、仮眠してない人たちと比べて 2型糖尿病のリスクが 46% 増えた、ってことが分かった(Yamada T、2016)。 さらにメタボのリスクとの関連性も同時に報告されたんだ。

ふたつめの研究結果も見てみよう。
合計 304,885 人を対象とした 10 の研究を統計的にまとめた研究では、長時間(1日に 60分以上)仮眠した場合、仮眠してない人たちと比べて糖尿病のリスク 31% 増えたそうだ(Guo VY、2017)!

てことで、長時間(1日に 60分以上)仮眠した場合、仮眠してない人たちと比べて、心血管疾患、 2型糖尿病、メタボのリスクが増えることが分かった。
糖尿病と心血管疾患は関連性があるみたいだから、どっちもリスクが高くなっているんだねー。

 

糖尿病は、高血圧、高脂血症、肥満などとともに、生活習慣病の代表です。これらの生活習慣病は、動脈硬化が進むことによって起こる狭心症、心筋梗塞、脳卒中(脳梗塞)、閉塞性動脈硬化症(下肢の動脈硬化症)などの病気を引き起こしたり、進めたりします

出所:国立循環器病研究センター

 

仮眠時間が短すぎると病気になりやすい?

No!
ここまでに紹介した研究では、短時間(1日に 60 分未満)の仮眠した場合の研究結果も同時に報告されてて、それらによると、短時間(1日に 60 分未満)仮眠した場合、仮眠してない人たちと比べて..

  • 心血管疾患のリスクと関連性がなかった
  • 死亡リスクと関連性がなかった
  • 糖尿病のリスクと関連性がなかった

なんと、短時間(1日に 60 分未満)仮眠した場合、リスクとの関連性が認められなかった
もう少し詳しく言うと、仮眠時間と心血管疾患、 2型糖尿病、メタボとの関係は Jカーブの関係があった、と言われてる(Yamada T、2015 / 2016)、どういうことかって言うと、

  • 仮眠(1日に 0 〜 30分)では減った
  • 仮眠(1日に 30 〜 45分)ではわずかに増えた
  • 仮眠(1日に 45分 〜)では激しく増え、仮眠(1日に 60分)前後で仮眠していない人たちと同じレベルまで戻った
  • その後仮眠時間が長くなるにつれて、リスクは激しく増えた

つまり、仮眠時間がある程度まではリスクが減るけど、それ以降はリスクが激しく増えますよ(まるで J の字のように)、ってことだ。
何か見えてきたかい?
どれくらいの時間仮眠をとれば良いか、に対する答えのひとつがここにある。
そう、ズバリ 1日に 30分以下の仮眠が一番身体に良さそうだよね!
一般的に言われてる、パワーナップは 30分を越えるべきじゃない、の理由のひとつがここに示されたわけだ。

まとめ

仮眠時間の真実、については以上だ。

この記事でのポイントをまとめておこう。

  • 長時間(1日に 60分以上)仮眠した場合、仮眠してない人たちと比べて、心血管疾患、 2型糖尿病、メタボのリスクが増える
  • 短時間(1日に 60 分未満)仮眠した場合、リスクとの関連性が認められなかった
  • 1日に 30分以下の仮眠が一番身体に良さそう

ちなみにこれらの結果はすべて日中の仮眠についてのものだ。
次回は夜の仮眠ではどうなのか?見ていくことにしよう。

最後まで読んでくれたみんなさん、ありがとう。
グッデイ。

 

参考文献

Yamada T, et al. Daytime Napping and the Risk of Cardiovascular Disease and All-Cause Mortality: A Prospective Study and Dose-Response Meta-Analysis. Sleep. 2015 Dec 1;38(12):1945-53. doi: 10.5665/sleep.5246.

Yamada T, et al. J-curve relation between daytime nap duration and type 2 diabetes or metabolic syndrome: A dose-response meta-analysis. Sci Rep. 2016 Dec 2;6:38075. doi: 10.1038/srep38075.

Guo VY, et al. The association between daytime napping and risk of diabetes: a systematic review and meta-analysis of observational studies. Sleep Med. 2017 Sep;37:105-112. doi: 10.1016/j.sleep.2017.01.018. Epub 2017 Mar 3.

*1:研究の参加者を仮眠する人たちと仮眠していない人たちの 2グループに分けた後 11年間追跡して、糖尿病の発生率と比較した研究

*2:複数の研究結果をまとめて統計解析する手法を使った研究

*3:おもに動脈硬化によって血管が狭くなって起こる様々な病気、心筋梗塞とか